フィリピンの超名門校アテネオ大学潜入&アルムナイまとめ

2017年12月05日

アルムナビを運営するハッカズークには、東京にくわえて、フィリピンのケソン市にも拠点があります。そしてハッカズーク・フィリピン法人を社長として率いるパオロが教鞭をとるアテネオ大学のクラスで、論文発表会・審査会があったので、ハッカズーク代表の私、鈴木仁志も潜入してきました。また、良い機会なので、かんたんに「フィリピンについて」と「アテネオ大学のアルムナイ」をまとめてみました。

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フィリピンってどんなところ?

フィリピンって言うと、「まだボロボロで怖いところでビジネスなんてできるのか?」なんてイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、そんなことはありません。かんたんに言えば、若くて活気があってビジネスをするのには最高の環境だと思います。

たしかに町中にはこんな感じのところもありますが……。

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こんな開発も急速に進んでいるんです。

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データで見ても、国としての勢いがよくわかりますよね。

人口 1億300万人(日本の83%)
年齢中央値 23.5歳(日本は47.3歳)
GDP 3,050億米ドル(約35兆円。日本の6%)
GDP成長率 6.9%(2016年日本のGDP成長率は1%。日本のGDP成長率がフィリピンの成長率を上回ったのは一番最近でも1992年で、日本が6.9%以上の成長率を最後に記録したのは1988年の7.1%)

※参照データ(世界銀行、CIA)

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アテネオ大学ってどんな大学?

フィリピンの大学で日本人に一番知られているのは、国立でフィリピントップ校と言われるフィリピン大学だと思いますが、そのフィリピン大学に次いでフィリピン2位の座を争い続けるのが、私立の名門校であるアテネオ大学とデ・ラ・サール大学です。アテネオ大学は、ケソン市にあるマニラ校以外にも、ドゥテルテ現大統領が市長だったことで有名なダバオ市にもキャンパスがあるカトリック系総合大学です。

余談ですが、フィリピンでは大学のバスケットボールリーグがとても人気で、アテネオ大学とデ・ラ・サール大学は日本でいうところの早慶戦、もしくはそれ以上の盛り上がりを見せます。12月3日(日)に、UAAPという8つの大学が参加するリーグ(日本でいう)で、アテネオ(Ateneo Blue Eagles)がデ・ラ・サール(La Salle Green Archers)に勝って5年振りの優勝を決めたため、アテネオ大学のキャンパスは大盛り上がりでした。

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Photo credit: http://www.manilatimes.net/ateneo-wins-uaap-season-80-mens-basketball-championship/366452/

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フィリピンの論文発表会・審査会ってどんな感じ?

冒頭でも書いた通り、ハッカズーク・フィリピン法人の社長のパオロは、アテネオ大学のコンピューターサイエンス学部で2000年より教鞭をとっています

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Hackazouk Inc.代表取締役 CTO Paolo Agloro

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パオロは、コンピューターサイエンスの中でも、「ビジネス×テクノロジー」と表現されるマネジメントインフォメーションサイエンス(MIS)という学科を教えているため、学生たちの論文も「実在する企業のために、実際に利用されるシステムを開発する」という、より実践的なものでした。

そのプロジェクトは、4〜5名程度のグループで一年以上に渡って実施されます。そして、今回のようにプロジェクトの途中と、プロジェクトの最後で論文として発表されます。まずはクライアント探しから始まるのですが、よほどな理由がない限り大学側がクライアントを探してあげるということはなく、学生達はまずはクライアント探しから始めます。そして一年以上に渡ってそのクライアントと打ち合わせを重ね、課題定義からシステムの要件定義、提案、そして最終的に納品するウェブシステムの設計から開発までを行います。クライアントは大企業の場合もあるようですが、全体的には中小企業などが多いようです。今回私がパネリストとして参加したグループのプロジェクトは、従業員50名ほどの小売店の会計システム、アパレル製造業の給与システム、アパレル製造小売企業の在庫管理システムなどでした。

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発表会・審査会自体は、グループごとに40分ごとの持ち時間が与えられ、最初の20分がグループで発表時間で、各自担当したパートの発表をします。その後、個人ごとにパネリストからの質問を受ける時間となるのですが、この時自分の発表したパートだけでなくプロジェクト全体について質問され、他の人に助けを求めることなく単独で質問に答えなければならないため、普段からチーム間でのコミュニケーションや情報共有をしっかりと行い、全体像を理解しておく事が重要になります。私も質問をさせてもらいましたが、データベース構造、アプリケーションの機能やセキュリティについてなどの技術的な質問だけではなく、クライアントのシステム導入目的や見込める導入効果などビジネス寄りの質問も多くされていました。

学生達は、チームとしての成績、個人としての質疑応答、そしてチームメンバーからのピア評価によって採点される仕組みです。通常、パネリストは担当教授以外に学部長や同じ学部の他の教授などが出席します。今回は特別に、私、鈴木も外部からパネリストとして参加させてもらいました。

写真は発表したチームの一部。普段はTシャツ、ハーフパンツにサンダルで通学している生徒たち達が、ドレスアップを楽しんでいる様子も良かったです。

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 (アルムナビらしく……)アテネオ大学のアルムナイってどんな人がいるの?

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ホセ・リサール(José Rizal)
初期のフィリピン独立運動において指導者であり、フィリピンの国民的英雄とされる人物。アテネオ大学マニラキャンパスの図書館の一つはRizal Libraryと名付けられています。(1877年卒)

ベニグノ・アキノ3世前大統領(Benigno Aquino III)
第15代フィリピン共和国大統領。通称はノイノイ(Noynoy)。コラソン・アキノ元大統領とベニグノ・アキノ・ジュニア元上院議員の息子で、女優のクリス・アキノ氏を妹に持つ。小学校から大学まで一貫してアテネオ。(1981年卒)

グロリア・アロヨ元大統領(Gloria Macapagal Arroyo)
第14代フィリピン共和国大統領。第9代大統領ディオスダド・マカパガル氏の娘として生まれ、フィリピン大学で学士号と博士号を取得。アテネオ大学では修士号を取得しただけでなく、教鞭もとっていた。ベニグノ・アキノ3世前大統領はアテネオ大学でグロリア・アロヨ元大統領の教え子の一人だった。(1978年院卒)

フィデル・ラモス元大統領(Fidel V. Ramos)
第12代フィリピン共和国大統領であり元軍人。

クリス・アキノ(Kris Aquino)
ベニグノ・アキノ・ジュニアとコラソン・アキノ元大統領の娘で、ベニグノ・アキノ3世前大統領の妹。女優やTVの司会などで活躍する一方、将来の大統領候補と言われている。(1992年卒)

マヌエル・V・パンギリナン(Manuel V. Pangilinan:aka MVP)
フィリピン最大手通信会社のPLDTの会長兼社長兼CEO。フィリピンで最も力を持つビジネスマンの一人とされる。

マヌエル・モレノ・ロペス 元駐日フィリピン大使(Manuel M. Lopez)
ロペス財閥一族の一人で、元駐日フィリピン大使でもある。ロペス財閥のLopez Holdings Corporationの会長兼CEO。

 

書いた人


ハッカズーク代表
鈴木  仁志

カナダのマニトバ州立大学経営学部卒業後帰国し、アルパイン株式会社を経て、T&Gグループで法人向け営業部長・グアム現地法人のゼネラルマネージャーを歴任。

帰国後は、人事・採用コンサルティング・アウトソーシング大手のレジェンダに入社。採用プロジェクト責任者を歴任した後、海外事業立ち上げ責任者としてシンガポール法人設立、中国オフショア拠点設立、フィリピン開発拠点開拓等に従事。シンガポール法人では、人事・採用コンサルティングとソフトウェアを提供し、ビジネスを展開した。

2017年、ハッカズーク・グループを設立し現職。自身がアルムナイとなったレジェンダにおいてもフェローとなる。HR Techについての知見も多く、寄稿や講演なども行っている。