【アルムナイ企業事例/電通】卒業生の声がきっかけでアルムナイネットワークを公式化

2020年03月11日

連載「アルムナイ企業事例」では、さまざまな企業のアルムナイ(退職者)に関する取り組みをご紹介! 今回は、株式会社電通にご登場いただきました。

【プロフィール】
株式会社電通 キャリア・デザイン局
キャリア戦略部 シニア・ディレクター
大門 孝行 さん

株式会社クリエイティブ・ジャーニー 代表
電通アルムナイ・ネットワーク マネージャー
酒井 章 さん(電通アルムナイ)

——アルムナイに関して、貴社ではどのような取り組みをしていますか?

酒井:2019年10月31日より、アルムナイとのネットワーク創りを公式に開始しました。

大門:同じ電通のアルムナイとは言ってもニーズはさまざま。とはいえ、当社としてはアルムナイ全員がフェアに価値を感じられるようなネットワークを作りたいと考えました。そこで電通アルムナイに共通するニーズは何かを探っていくと「プラットフォーム」というのがキーワードとして見えてきましたので、公式化にあたりアルムナイとつながるためのクラウド型のシステム「Official-Alumni.com」を活用することを決めました。

——なぜそのような取り組みを始めたのでしょうか?

酒井:2014年頃から「Ex電通人」という電通出身者によるコミュニティは存在していて、電通時代の所属部署や退職後のキャリアを問わず、150名以上のメンバーが有志のメンバーで活動していました。「電通卒業後も、それぞれの個性を生かして活躍しているアルムナイ同士でつながる」ことを目的に、年に1回くらいの頻度でオフ会もやっていらっしゃったそうです。

そこから公式化することになったのは、2015年にEx電通人のアルムナイ数名から内々に公式化のお声がけをいただいたことがきっかけでした。アルムナイの中には、退職後も電通とビジネス上での付き合いがある人も多くいるのですが、「会社自体をアルムナイネットワークに巻き込むことで、もっとビジネスでのコラボレーションをしていきたい」という声が上がったことで、電通としてもアルムナイネットワークの公式化について考え始めました。

2014年頃から社員のキャリア形成に関するプロジェクトを担当していたこともあり、「会社と個人の関係性は今後変わっていく」という感覚があったので、公式化の話は「ぜひ」という感じで抵抗はありませんでしたね。これまでは入社した会社に定年まで勤め上げることが一般的だったのが、自らの意志で卒業という道を選ぶ人が増えてくる。そんな変化がある中で、アルムナイともネットワークを持ち続けることが大切になるのではないかと考えていました。

2016年には試験的に小規模なプレアルムナイパーティも行いました。本格的に制度化する前に一度こういった集まりを行なったこともあり、制度化までの流れはスムーズに進んだように思います。

その後、2019年3月に私が電通を卒業し、電通側のアルムナイに関するプロジェクトはキャリア・デザイン局で一緒に取り組んでくれていた大門さん達に引き継ぎました。在籍時からアルムナイネットワークづくりに携わっていたこともあり、卒業後もアルムナイネットワーク側のマネージャーを勤めています。

——取り組みを始めたことで、どのような反響がありましたか?

大門:公式化してまだ間もないのですが、システムにはすでに350名以上のアルムナイが登録しています。年齢は20代から70代まで多岐に渡っていることから、幅広い層がアルムナイ同士のつながりはもちろん、会社とのつながりを持つことを待望していたのだなと感じています。

アルムナイの方々の現在の活躍分野も本当に多様で、会社勤めとはいえ業種も会社規模もさまざまですし、起業したり学校の校長や大学教授になったりした人もいます。広告やクリエイティブとは関係のない分野にいるアルムナイも多くいるからこそ、異業種間でのネットワーキングができるのではと期待しています。

実際にシステム上でそれぞれの「今」が可視化されたことで、新たなコミュニケーションも生まれ始めています。電通で働いていた頃に関わりのなかったアルムナイ同士や、そもそも在籍期間がかぶっていないアルムナイの間にもつながりが生まれるといいですね。システムへの登録の案内をし始めたばかりですので、今後が楽しみです。

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——アルムナイに関する取り組みについて、今後の展望をお聞かせください。

大門:いくつか考えているのですが、電通社員、ないしはアルムナイとビジネス上の関わりを持ちたいという声が多く上がっているので、まずはそれに応える場を提供していきたいです。具体的には事業提携を生み出すことを目的としたピッチイベントの開催などがアイデアとしては出ています。

また、公式化して半年後くらいのタイミングで、アルムナイ総会を開催したいと考えています。数百人規模でアルムナイが集合する場になるでしょうから、今から楽しみですね。

こういったアルムナイ向けのイベントや取り組みの詳細は、随時システムを通じて告知していきたいと思っています。電通社員とアルムナイ、もしくはアルムナイ同士がお互いの近況を発信したり情報交換をし合ったりと、自由に交流できるプラットフォームですので、アルムナイに向けたクローズドな情報も発信していきたいですね。

——今後、アルムナイとどのような関係を築きたいですか?

大門:アルムナイネットワークを公式化した理由の一つは、電通アルムナイ同士、もしくは電通アルムナイと電通によるビジネス連携を促すことです。電通がアルムナイサイドへ業務の発注をしたり、逆にアルムナイが電通へ業務の発注をしたりする他、有期雇用等といった形で一緒に仕事をするなど、さまざまな形で関わりをもっていきたいですね。共同開発や投資をし合う関係というのも一つの方向ではと思っています。

酒井:LinkedIn創業者のリード・ホフマンによる著書「ALLIANCE」の中には、「終身雇用」ではなく「終身信頼関係」ということが書いてあります。日本社会ではまだまだ退職者とつながるのは一般的ではないかもしれませんが、「ALLIANCE」の内容に勇気付けられながら、公式化に向けて動いていました。

今後はまさに「終身信頼」の関係を築いていきたいと考えています。電通の社員ではなくなったとしても、縁や信頼関係を維持し、お互いにとって価値のある関係でい続けたいですね。

——最後に、アルムナイへメッセージをお願いします!

大門:アルムナイみんなに価値を感じてもらえるようなコミュニティにしていきたいので、アルムナイの皆さんからも要望や意見をどんどん送ってもらえればうれしいです。アルムナイの皆さんには、ぜひ電通をつかってほしいですね。

2020年卒の新卒採用のコンセプトは「電通を、つかえ。」です。このコンセプトには、いわゆる「雇用」という言葉から連想されるような主従関係ではなく、パートナーのような立ち位置で電通に入り、「どんな人とでも、つながろうとすればつながれる」業態である電通を自由につかってほしいという想いが込められています。

入社前の学生に向けて今の電通を分かりやすく伝えることを目的としたコンセプトですが、私はアルムナイに対しても同じ想いを持っています。

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