私が日本政策金融公庫を退職した経緯 | 日本のベンチャーを盛り上げる取り組みを一緒にできたらうれしいです

さまざまな企業のアルムナイをその想いとともにご紹介していく連載「ALUbum」。今回は日本政策金融公庫・アルムナイの中原健さんにご登場いただきました!(在籍期間:2003〜2018年)

GxPartners LLP   ManagingPartner&COO
中原 健さん

1980年生まれ。長崎県諫早市出身。九州大学法学部卒。
2003年国民生活金融公庫(現日本政策金融公庫)入社。融資等の支店勤務を経て、2013年福岡創業支援センター着任。2014年より福岡を拠点とするアクセラレーター、StartupGoGoの立ち上げから参画。

公庫退社後、2019年にシード・アーリーをターゲットとしたベンチャーキャピタル、GxPartners LLPを設立。投資先へのハンズオンに特に注力し、リスクマネーの供給だけでなく販路開拓や次回ファイナンスのサポートを通じ、スタートアップの成長をサポート。
また、公庫勤務時に培ったデットファイナンスの経験を生かし、デット調達のサポートも行っている。
九州大学ギャップファンド評価委員・九州大学起業部メンターを兼務。

日本政策金融公庫に勤めていた当時の仕事内容

入社して10年程度は法人向け融資の担当をしていました。辞職する前の5年ほどは福岡の創業支援センターという部署でスタートアップ支援に関わる業務を行っていました。

退職の経緯

創業支援センターという部署でスタートアップと関わるうちに、より深くスタートアップに関わりたいという思いが強くなったことが退職の理由です。

現在の仕事内容

独立系ベンチャーキャピタルを運営しています。ベンチャーキャピタルですのでエクイティファイナンスに関する業務を行うのですが、投資先へのハンズオンのひとつとしてデットの調達のサポートをすることがあります。

退職後の日本政策金融公庫とのつながりや交流

昔一緒に働いていた同僚とはプライベートで食事に行くなどの交流があります。今はオンライン飲みですが(笑)。また、仕事の面でも案件の紹介をすることがあります。

日本政策金融公庫のアルムナイ・ネットワークについて

現職の特性上、日本公庫自体とはつながりは大切にしたいと思っています。ただ、公庫は退職者が少ないので、ネットワークは必要ないかと考えます。

日本政策金融公庫へのメッセージ

コロナ禍において、日本政策金融公庫は、新型コロナウィルス関連の融資で未曾有の対応を強いられてきました。

過去の災害時においてもこれまで迅速に対応してきた(力を発揮してきた)日本公庫ですら、今回の危機においては対応に苦慮されたと思いますが、セーフティネットとしてかなりの効果があったとおもいます。

まずは日本政策金融公庫に関わるみなさんのご尽力に感謝申し上げるとともに、ご健康を祈念しております。

今回、コロナ禍に苦しむスタートアップに向けて資本性劣後ローンが新設されました。この制度はスタートアップにとってとても有用な設計となっておりますので、わたしも積極的に関係するスタートアップにお勧めしたいと思っております。

私はお世話になった日本政策金融公庫を離れてはおりますが、スタートアップエコシステムに少しでも関わる立場でもありますので、いずれ協力して日本のベンチャーを盛り上げる取り組みをご一緒できたらうれしいです。